今更ながらサブスリー達成までの練習方法を振り返り

お役立ち, 練習記録

ゴーストレート 期待を裏切るなよ みんなお前に夢 重ねてるのだから
ゴーストレート 重荷だなんて思うなよ みんなお前を信じてるのだから

高田リオン「Go Straight」より

大田原でのサブスリー達成から随分と時間が経ってしまった(どころの話ではない!)のだけれども、また次シーズンに向けての再始動の時期も近いという事で、今更ながら、サブスリー達成までのトレーニングを振り返ってみました。
次シーズンの自分のためにも、ひょっとしたらサブスリーを狙う見知らぬ誰かの参考程度にはなるもだし。

「半年で50分タイムを縮めるサブスリー練習法!」とかのタイトルにすればアクセス数が増えるかもとか思ったけれども、普通に炎上しそうなんでやめときます(笑)。去年の4月の長野が3時間48分で、11月の大田原でサブスリー達成なのだから、嘘ではないんですけどね(^_^)

自己分析

ほぼノートレーニングで挑んだ長野や大撃沈レースは別にすると、大田原前の主な戦績はこんな感じである意味安定している。

2011 北海道(3:12'41)
2012 京都(3:12'05)
2012 つくば(3:14'15)

レース展開も、序盤の入り方に若干の差はあるけれども、最後まで足が持たずに後半失速という展開は同じ。

一方でハーフは、例え調整レースであっても、それが世田谷みたいなアップダウンのあるコースであっても、88分台はまあ普通に狙えるくらいには、キロ4分15秒のスピード自体に不安を感じることもない。

そう考えると、課題は明白、スピードよりも、42.195kmを最後まで走り切るための脚を作り上げること。それに尽きる。

昨シーズンはある意味、スピードは捨てると覚悟を決めて挑んだシーズンでした。

300kmよりも中身が大事

巷のサブスリー養成講座(?)的なサイトを見てみると、サブスリーで走るための脚を作るには月間300kmを何ヶ月か続けることが最低条件、みたいなことがまことしやかに書かれていたりしますが、結局は距離よりも内容が大事ということを証明して見せました(笑)。

大田原までの月間走行距離は、
6月 250.5km
7月 227.2km
8月 229.4km
9月 190.9km
10月 223.2km
11月 160.9km(うち42.195kmは本番)

要するに、距離よりも、何を目的にしてどんな練習をするのか、ってことの方がよっぽど大事ってことですね(当たり前と言えば当たり前ですが)。

LSDを中心に

今回の練習で基本としていたのはLSD。なーんだ、よく聞く話だと鼻で笑った人も多いかと思いますが、じゃぁ実際に実践している人は?というと、ほとんど見たことがありません(単なるゆっくりジョグをLSDと呼んでいる人は結構いそうですが)。

因みに、ペースは1km8分。これ、やってみるとわかりますが、相当意識しないと難しいと思います。「ゆっくり走ることなら任せろ」というような人でも、大体km7分くらい、せいぜい7分半くらいと言ったところ。
まぁLSDのペースはキロ7分以上が目安とも言われているので、7分や7分半でも悪くはないと思いますが、ここは敢えてゆっくりということを意識するためにも(それから一説に寄ると、実業団や大学レベルでもLSDはキロ8分という話を噂できいた、ということもあります)キロ8分を意識していました。

これを約3時間、夏の間は週末ごとに実施。
最初は6分半でも難しく感じていたのですが、慣れとはスゴいもので、後半ではキロ8分ペースが完全に身に付いていました(^^)。

効きますよ、これ。普段のかっ飛ばしたり、単純に30kmとはまた違った重さが脚にきます。
その割に、ペースが遅い分、回復が早い気がしますし。

LSDの効用

LSDは何故足作りにいいのか? もっとスピードを上げて同じ時間で長い距離を走った方が、時間の有効活用にもなるしいいのではないか? 昔は自分もそんな考えでしたが、単純に距離を踏むだけではなく、ゆっくりだからこそ得られる効果ってのがやっぱりあるんですねえ。
(専門的な本を読めば、毛細血管を広げて血液のめぐりをどうの、とか色々書かれていますが)。

「ゆっくり走るとどういうことか?」を自分なりに解釈すると、その効果は2つ。
一つは「歩幅が狭くなり、同じ距離を走るにも必要な歩数が多くなる」ということ。その分、距離の割に(疲労度の割りに)、脚に負荷をかけられる。
もうひとつは、「一歩での接地時間が長くなり」、その分地面から受ける負荷を脚にじっくりとかけることができる。

個人的には2番目の、接地時間が長いってのが、大事なんじゃないかなあと思っています(注意:あくまでも私が自分の経験から考えたことであり、科学的裏付けのある話ではありません)

それに1番目の通り、走っている距離自体は高が知れているのでエネルギー消費的にはそこまで大きくないし、怪我もしにくい。結果、何度も繰り返し実施することができるというのも大きなメリットではないでしょうか。

みんな大好きペース走

LSD大事だってのは分かったけれども、LSDだけで速くなるかって言うと、流石にサブスリーレベルまでくると、それだけじゃ無理でしょうねえ。

ちなみにわたしの周りにいるランナーはペース走が大好きな人が多いです。
レースの2ヶ月前くらいからは、毎週のようにレースペースとかkm4分半での30km走をよくやり始めます。

そんなとき、私がどんな練習をしていたかというと、大体彼らの30秒遅れくらいのペース走。お仲間達がkm5分でやっている時期には大体km5分半で30km。km4分半で30kmだと盛り上がっている頃にようやくキロ5にあげてみる(笑)。

LSD、30km以上、20km以上(30km以上、LSDは除いて)の練習比率を比較してみると大体こんな感じです。

・LSDが11回(6月以降では9回)
・30km走以上が5回
・20km走以上(30km〜、LSDは除いて)が7回

6月 LSD3回 20km以上30km未満1回(5分半)
7月 LSD4回 20km以上30km未満1回(5分半)
8月 LSD2回 30km以上1回(5分半)
9月 30km以上2回(5分半)、20km以上30km未満1回(4分50秒)
10月 30km以上2回(4分50秒、5分10秒)、
    20km以上30km未満3回(5分10秒、4分40秒、4分05秒(レース))
11月 30km以上1回(4分40秒)、20km以上30km未満1回(4分30秒)

ペース的には、30km走は一番速い時で4'40前後で、大体、4分50秒〜5分半の間。
20km走は、一番速い時で4分半弱(レースは除く)で、大体が4分40秒〜50秒前後。
決して速いペースじゃないですよね。

あっ、ただし私の場合、スピード練習に適したシューズで走っている訳ではないので(練習はペースに関係なく大体AsicsのNewYorkシリーズ)、その分は差し引いて考える必要はありますが。
まぁ、そのこと自体はあんまり褒められたことじゃないんでしょうけど、軽いシューズを履く本番では確実に練習よりも速く走れるという、精神安定剤になっています(^^)。

 

最近思ったことの一つは、「やれるかどうか分からない高いレベルの練習にチャレンジして3回に1回は見事に達成する!」というのと、「確実にこなせる練習を3回ともきっちりとこなす」というのでは、トレーニング効果という観点だけでいえば、圧倒的に後者なんだろうな、ということ。特にマラソンみたいな持久力、スピード持久力を鍛えるトレーニングって、繰り返し何度も反復してなんぼな世界だと思うんで、死に物狂いで一回だけ達成した、とかいうことの重要性が低い気がします。

勿論、レベルの高い練習をこなせれば自信になってメンタル面での成長はあるだろうし、そういう達成感がないと走る事がつまらないただの作業になりかねないんで、そういう練習も必要だとは思っていますが、バランスを考えると、やっぱりメインにするべきじゃないなと。

 

後は、あんまり早い時期から速いスピードでのペース走を軸にしていると、仕上がりが早過ぎる気もしています。
練習でピークを迎えちゃって、本番では、というケースも少なくないんじゃないかなぁ、、、と、周りを見ていて思ったりも。
レースペースや、それに近いペースでの30km走なんて、ホントにレースに近い最終段階(3周前とか)に1回やれればいいんじゃないかなぁと。
まぁ、あくまでもこれは想像でしかないのですが、、、。

調子が悪いと思ったらさっさとやめる

「確実にこなせる練習を繰り返すのが大事」といいつつ何なんですが、ポイント練習であっても、走り始めて「あっ今日は調子が悪くてとてもこなせそうにない」って思うことはやっぱりあります。

ポイント練習で思うようなパフォーマンスが出なかった時どうするか?
私の場合、それが序盤から中盤くらいであるなら、さっさと切り上げてしまうことが多いです。

というのも、同じ距離の練習でも、余裕度によってその意味は全然変わってきます。
だとすると、そこをムリしてふらふらになりながらその距離を走りきったとしても、当初予定していた意図でのトレーニングにはならないことの方が多い。だったら、疲労の残らないうちにさっさと引き上げ、体調が戻ったら近いうちにリベンジ練習をやる方がよっぽどいいです。
しかも、体調が悪い状態で最後まで走りきってしまうと、その疲労がなかなか回復しないで、その次の練習にまで悪影響を与えてしまいますし。

そんなことばかり言っていてやめ癖がついてしまうと大変なので、サボりグセが顔を出しているのか、ホントに調子が悪いのかの見極めはなかなか難しいのですけどね(^^;)。

ポイント以外のつなぎ練習は?

疲労を貯めない範囲であれば、好きに走っていいんじゃないのかなと思っています。
今まで書いてきたとおり、ポイント練習を敢えてスピードを抑えて走っている事が多い分、普段は結構好き勝手に走ってストレス発散しています。

私の場合は大体、km5分からkm4分半くらいで10kmくらい。気分がのっていればビルドアップでキロ4近くまで上げることも。
更に気分が乗っていれば、そのまま15〜20km程度走ってしまうこともあり、結果としてそれが、いわゆるミドルペース走的な練習になっていることもあるのかな、と。

なので、LSDやゆっくりペースのロング走がベースではあるものの、スピードを上げた練習をまったくしていないという訳ではないです。

スピードが先かスタミナが先か

よく聞かれる議論だし、LSD中心の練習をやってきた身からすると、「スタミナが先」と言いそうになるんですけど、あくまでもそれは1シーズンだけを見た場合。長期的にはやっぱり「スピードが先」だと思います。

1km4分で走るのに(1kmだけを走る場合の話です)ほぼ全力を出さなければいけないっていうレベルでは、どんなに脚を作ってもサブ3は厳しいだろうし、極端な話、ハーフで90分を切るスピードがなければ、フル3時間は物理的に無理という話になります。

今回LSD中心の練習でうまくやれたのも、多少スピード練習をおろそかにしたところで4分15秒というペースそのものには何の抵抗もない、程度のスピードを持っていたというのが大前提になります。

「まずスピードを上げて、次にスピードを持続出来る距離を伸ばして行くのだ」というスピード論者の方の論理と、今回の私のLSDを中心にした練習法って、実は全く矛盾しないんですよね。
まずキロの4分15秒である程度の距離を走れるだけのスピードを身につけた。次にその距離を伸ばすための脚づくりにLSDを活用した。順番としてはこうなんですから。

LSD派、スピードトレーニング派、世の中には色んな練習理論がありますが、そう考えると、ただスポットを当てているスパンが違うだけで、実は根っこの部分では案外同じようなことを言っているんじゃないかな、とも思えてきます♪

ペース配分

最後に、これは練習方法ではなく当日の走り方の話になるのですが、これも達成の大きな要因だったと思っていますので、ここに書いておくことに。

イーブンペースが理想というのは、皆さん充分理解していると思います(いや、最近の流行りは後半ビルドアップするネガティブスプリットだ、という方もいるかもしれませんが、ただでさえ高い目標にチャレンジしようというのに、平均ペースよりもゆっくり入れるなんて勇気のある人がどれだけいるか、、、)。

でも、最後までイーブンを貫ける訳がないから、前半は潰れない程度にちょっと早めに入って、後半は粘れるだけ粘る、というプランを立てる人が殆どではないかと。
で、その潰れない程度のというさじ加減が難しくて、結局、潰れるというパターンも多いでしょう。
その後半の粘れるだけ粘る、という部分が自分でも信じきれずに、どうしてもその分を前半の貯金にまわしてしまう。結果、前半がオーバーペース気味になってやっぱり後半失速する。そんな人は私も含めて少なくないんじゃないでしょうか?

 

結果論ではありますが、そんな人にお勧めなのが、「目標タイムより5分遅いゴールタイムを目標にペース計算する」ということ。

私が理想的なペース配分で走れたと思っているレースは2つ。サブスリーを達成した去年の大田原と、今だもってセカンドベストの記録である2009年のつくば。

実は、目標タイムがそれぞれ、3時間5分と、3時間15分で考えていました。
そのゴールタイムを元に、後半失速を計算に入れて設定した入りのペース。それが結果的には、思ったほど後半失速せず、もっと上の記録を狙うためのイーブンペースとして、絶妙なペースになった感じです。

ちなみに、"普通に"サブスリーを狙って走った東京マラソンがこんな感じ。見事に後半潰れました(^^)。

結果論ではありますが、ペース計算がうまくいかない人にとっては、案外いい方法なんじゃないかと♪
もっともこれも、ネガティブスプリットと同じ話で、そこまで落とす勇気が持てるか、という話になるんですけどね(^^;)。

えっ? それでも最後まで持たない場合は?
その場合は、そもそもまだそのタイムを狙うだけの実力が整っていないということなので、目標タイムを見直しましょう。だって5分落としてもダメなんだから、目標が高過ぎるってことですよね(^^) 。

まずは試してみること信じてみること

とまあ、相変わらず長々〜っと書いてきましたが、書いていること自体はそんなに目新しい話ではなかったはず。他にも誰かが言っているようなことを、自分なりに解釈し直したものに過ぎません。

それでも長々と書いたことの理由の一つは、実際に自分がその練習でサブスリーを達成出来たということ。
実際にやってみた結果って、やっぱり本で読むのとかと違って、重みが違う気がします。

 

はっきり言ってこの練習方法、かなり、不安になります(笑)!

LSDが大事なのは分かるけど本当にこんなゆっくりばっかで大丈夫なんだろうかって。
しかも、スピード練習はほとんどしないので、5000mとかの記録はかなりヒドい結果になる(改めてマラソンの練習と5000mの練習は別物だと思いました)。
やっている時は勿論、結果が出た今となってさえ次もこれで大丈夫かと言われると、実は断言が出来ない。

そんな時に色んな人が色んなアドバイスをしてくれます。「もっとスピード練習もやんなきゃダメだよ」とか、「そんなゆっくり走っていたって速くは走れないよ」とか、100%親切心で。

でも、本当にダメなのかどうか、はっきりと断言できるのは、その練習をやり切った人だけです。
私の場合、それまでの練習方法ではダメだというのを痛感したからこの練習にチャレンジした。
だったら、せめてワンシーズンはその、方法を信じ抜くこと、そのやり方を貫くこと。

やり抜いてみれば、結果ダメだったとしても、得るものはある。やり方が悪いのか、それともその練習法は自分にはあっていないのかということも、やり抜いてこそ分かることでしょう。

 

世の中には色んな練習方法があって、色んな人が色んなやり方を提唱しているけれども、一番まずいのは、ある練習方法をちょっとだけ試して、すぐにまた別の練習方法に移って、というつまみ食いをすることだと思う。
どんな練習方法であっても、そんなに短期間で成果の出る方法なんてありはしない。
人それぞれに最適な練習方法は違うだろうとは思うけれども、それを判断するためには、まずある程度の期間は信じてやりきることが必要なんじゃないかな、と。

 

そんなこんなで、例によって調子に乗って長々と書いてみましたが、少しでも誰かの参考になったのなら幸いです♪
さ〜て、そろそろ次シーズンへの始動だなぁ。

参考

ここまで読んで分かる方は分かると思いますが、この練習のベースになっているのは有名なeA式です。
(多少、いや大分、自分なりにアレンジ、、、というか勝手な解釈はしていますが)。

新版の方が実践的ですが、旧版の方が「考え方」を理解するにはよかったかも、、、。

他にも色々と参考にした本はあるので、その辺りも別に紹介出来ればな、と。

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Comments

  1. 大変参考になりました。
    ご指摘の「聞きかじり、ご都合主義者」で、いつも失敗ばかり、
    3時間8分が最高の53歳です。
    真琴さんのお話で、私の間違っていたところを修正し、別府大分では、少なくとも、自己ベストを狙いたいと思います。
    ありがとうございました。

    2014 年 11 月 18 日 13:40 posted by 西本

  2. > 西本さん
    コメントありがとうございます。
    この記事が少しでもお役に立てたのなら、私も嬉しいです。

    別大、私も走ります。私は自己ベストとはほど遠い状態になってしまいそうですが、お互い頑張りましょう!

    2014 年 11 月 19 日 07:44 posted by 真琴

  3. 大変参考になりました。22日のつくばマラソンを控え猛練習中ですが走力アップにつながる練習法を模索中です。早速週末にキロ8分のLSDにチャレンジしたいです。

    2015 年 11 月 11 日 09:48 posted by ROSETTA

  4. > ROSETTA さん
    コメントありがとうございました&返信遅くなり申し訳ありません。
    つくばマラソン、いかがでしたか?
    少しでもお役に立てたのであれば幸いです♪

    2015 年 11 月 26 日 20:51 posted by 真琴






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