恒例の長文レポート@大田原マラソン_祝サブスリー特別版(笑)

レース/大会

感動のサブスリーから2日。
いまだ歩くのにも激痛が走るほどの筋肉痛に悩まされております(^^;)。
そんな中、お仲間にも早く書けとせかされているレースレポート。ようやっと書き上げました。

例によってブログの域を超えた長文レポートですが、これ結構自分のために書いてある部分があります。

レース前には、結構過去の自分のレースレポートを読み返したりするんですよね。
そして、そのことが実際に力になったりもする(今回のレポートでも結構「○年前の◯○のレースを思い出す」というようなフレーズが結構出てきています)。

そんな将来の自分のためにも、出来るだけ仔細に記録したいという側面もありますので、長文乱文、どうぞご了承ください。

とりあえず今回は、本当にレースの流れを追っただけ。
後日談や大会の感想等は、また改めて♪

ということで、相変わらず読者には全く優しくないレース記録ではございますが、お暇とご興味のある方のみご覧くださいませ(^^)。

レースプラン

雲一つない晴天。
天気予報によると、気温は13度まで上がるらしい。
暑いのは得意な方だ。一方で、周りは後半暑さにへばってくる人はそれなりにいるだろうから、そういう人達を抜きながらリズムにのっていける展開になればいいなと思う。

今回の目標は、3時間5分。4年前のつくばマラソンでだした自己ベストを確実に更新すること。
このレベルまでくるとこの5分の差は大きい。
過去に何度も撃沈してきたけれども、本当はサブスリーはおろか、このレベルの実力にすら届いていないんじゃないか、という疑問。それを「サブスリーを目指して攻めて行った結果」だとか耳障りのいいコトバでごまかして3時間10分台の記録で納得させていただけなんじゃないか? 周りは関係なく、自分がそう思ってしまう。
だから今回は、本命を東京マラソンに持ってくることが出来たこともあって、サブスリーは一先ず置いておいて、確実に自己ベストを更新することに主眼を置いて挑むことにした。

とは言っても、今回今までで一番練習が積めてきたというのも事実。しかも序盤が下り基調、後半が登りという、平地に比べるとどうしても序盤は早くなってしまうのが当然のコース。
さて、どうするか。

色々迷った結果、平地は4'15、下りで4'10、登りで4'20のプランで行くことに。
これは、最後までこのペースを突き通せば、サブスリーちょうどのペース設定。そして最後までペースが落ちないなんてことはありえないという前提で設定した計画。

結果としては、この落ちることを前提としてペース設定が、絶妙なペースとして機能してしまったわけなのですが、、、(^^)。

スタート前

ガチな大会だからみんなピリピリしているよ、という話を聞いていたけれども、私の周辺はそうでもなかった。
そりゃあ、他の大会に比べればピリッとしているけども、少ないながらも仮装っぽい格好をしたランナーもいるし、多分、高島平の方がもっとシリアスかな、という気はした。

ほら、隣でも同じチームらしき人達同士でほのぼのと会話をしているし。「今日は調子が悪いからキロ4くらいかな〜」とか。
、、、内容は全然ほのぼのしていませんでした(^^;

ところが後方の方では、並び方やその誘導に問題があったのか、怒号とスタッフのアナウンスが入り乱れて何やらカオスな様子。とりあえず、何かしら揉めているのだけは分かったけれど、スタッフの「すいませんが」という箇所以外は何を叫んでいたのか全く聞き取れなかったよ。。。

序盤戦

うまく前方に並べたおかげで、スタートロスはわずかに9秒。
それでもトラック内とトラックを抜けてしばらくは道が細いのでなかなか前にはいけない。
まぁそれで構わない。この位置からムリに前に出る必要はない。
全体の平均ペースが、他の大会に比べて明らかに早いんだ。焦る必要はない。

最初の1kmは4分25秒。
あれだけ混雑にいたことを考えれば充分なタイム。

さて、ここからが本番。
序盤は下り基調のコースとは言っても、実は7kmまではほぼ平坦。わずかながらとはいえ、むしろ登っているコースだ。
だから7kmまでにペースを作る。それが序盤の目標。概ね予定通りの4分15秒をわずかに上回るくらいのペースで走る。まずまずの入り。

意外だったのは給水が難しかったということ。
いや、運営が悪かったとか、そういうことでは全くなく、単純に普段の大会よりもランナー密度が高かったのが原因。
レースの後半では学習して、給水所が近づいたらあらかじめインコースを走るようにしましたが、序盤のうちはインコースにうまく入れなかったり、他のランナーと接触しそうになったり。
大会の性質上、このレベルのランナーもボリュームゾーンになっちゃうんだね、というのが何とも新鮮な気分でした。
他のレースでもきっと後続はこういう感じなんだなぁと思わされると同時に、今までのレースで自分らは恵まれていたんだなぁとも。

一方で、スペシャルドリンクは、置いている人は思ったよりは少ないようだ。
最初のスペシャルドリンクポイントにはおいていなかったけれども「ほぉこんなかんじなのかあ。思ったほど密集もしていないし、これなら自分のもみつけられそうだ」と興味深く通過。12km過ぎのスペシャルドリンクも無事確保出来ました♪

 

それにしても、毎度のことながらというか、いつも以上に早くというか、呼吸はまったくの余裕ながら早々に脚が固まってきている。

疲労抜きに失敗したのか、2週間前の砧公園20km走以降、実は結構こんな感じ。
結果が出た今となっては何を言っているのやらという感じなのですが、とても最後まで持つとは思えない感じ。

いやでも、レース前に読み返した、4年前のつくばのときの日記におんなじような事を書いていたよな。それで結果は自己ベスト。無茶はいけないけれども、気にしすぎる必要もないか?

それとも少しペースを落とすか?
いや、この手のダメージは、ここで5秒や10秒落としたからって、最後まで持つようになるもんでもない。
このままでも、落としても結果が変わらないというのなら、答えは決まっている! 続行だ!

少なくとも今回は、ガス欠は絶対にあり得ない。
3カ所に置いたスペシャルドリンクにはたっぷりとハチミツを溶いてあるし、パワージェルまでセットしてある。
エネルギー切れになる要因はどこにもない。
だから恐れずに前に行けばいい。

 

それにしても5kmくらいまでの間に追いつかれると思っていたけれども、サブスリーの実力を持つ走友も、サブスリーのペーサーにも抜かれない。
既に前にいる、、、ってことはないよな??

中盤戦

19km付近の唯一の折り返しで周囲のランナーを確認。
折り返しまでの間、やっぱり前方にはペーサーもお仲間もいない。

折り返して、今度は後続を確認。
サブスリーのペーサーは折り返してすぐにすれ違う。おっとこんなに近くにいたか。
少し遅れて仲間のサブスリーランナーともすれ違う。
この程度の距離の折り返しだと会えるのはこれだけかなと思っていたら、折り返しから離脱する直前、もう1人別のラン仲間にも声をかけられる。
はええ、はええ。サブ3.5がどうのとか言っていたけれど、そりゃぁ3時間15分ペースでしょうに。まぁ普段の練習内容を見ていれば、不思議でも何でもないけれど。そして山好きで坂には滅法強い。
はは、こりゃあ後半失速しようものなら、間違いなくここまで抜かれるな。気を引き締めて行かないと。

中間点は1時間28分台で通過。
ランナーズアップデートを眺めているお仲間達はどう感じているだろうなぁ。
前述通り予定通りと言えば予定通りなんだけど、サブスリーは狙わないと言っていたのにこのタイム。ましてや、2年前のサブスリーを狙って撃沈したつくばとほぼ同タイム。また今回も、この後撃沈するんじゃないかと心配されているんじゃないかね(^^;)。

 

23km通過。
いよいよここからが上り坂。ここからが勝負。

いい意味で予想外だったのがここから。事前の計画では4分20秒まで落ち込むことを覚悟していたのに、4分15秒前後で推移する。
後続に迫ってくるペーサー集団。それに煽られるようにして、また少しを距離を開く。それの繰り返し。
ペースが落ちないのはそのおかげがあったと思う。

あっ、この展開には覚えがある。
そうだ、自己ベストを出した4年前のつくばのときの展開によく似ているんだ。
あの時はペーサーではなかったけれども、セカンドウィンドACの集団に追いつかれては、しばらく並走してリズムが整ったらまた前に行く、ということを繰り返していいペースに乗れたんだった。
あの時と同じ? だとすると今回もその流れにうまく乗ればいける?

だったらせめて、30kmまではペーサーの前にいてやることをとりあえずの目標にしよう。

それにしても今回、メチャクチャ集中しているな自分。
いい傾向だ。集中している間はダメージは気にならない。

集中、集中、しゅーちゅー、しゅうちゅう、、、

終盤戦

30km。予定通りペーサからは逃げ切ってマットを通過。
足のダメージはかなりのもんだが、集中は切れていない。気持ちさえ折れなければ35km以降は気持ちでいける。初フルの長野や、去年のつくばのように。

ラップもときおり4分20秒前後のタイムが混ざるけれども単発で、基本的には4分15秒前後を維持。4分20秒のペースは序盤の4分10秒前後のペースと相殺され、それ以外は4分15秒でいけているってことは、つまりはまだサブスリーペースに貯金すらあるってことだ。この辺りからちらちらと「ひょっとして?」という思いがチラチラしだす。

 

33kmすぎ。過去に参加したランナーが口を揃えて難所だという登り坂が目の前にそびえる。
確かに一気に傾斜が急になる。疲労困憊した脚には相当響くだろう。

でも、所詮はこの程度の傾斜だろ? ただちょっと長いだけだろ?
世田谷の坂はこんなもんじゃない。傾斜で言えば、フラットだと言われるつくばですらもっと辛い坂があるぞ?
そりゃあ楽とは言わないけどさ、、、日々坂道で鍛えられている世田谷ランナーをなめるな!

そんな事を脳内で叫びながら駆け上る(ちょっと誇張しているけど概ね本当です(^^;) )。
そんな強気のおかげか、確かに坂ではラップは落としたけれども、後には響かない。すぐに元のラップに戻る。

 

最後のスペシャルドリンクも無事にゲットして、35km地点。
タイムを確認。ここからキロ5まで失速したとしても、ゴールタイムは3時間3分台。自己ベスト更新は確実なところ。

「いける!」という想いが身体に力を与えてくれる。最後の最後に力を与えてくれるのはその気持ち。何度も経験してきたこと。
そして今、自己ベストは「いける!」と確信に変わった。

そして、全く予想外だったことに、ここまできて未だサブスリーは圏内。さっきまで真後ろにいたサブスリーペーサーの集団も心持ちまた離れた。
「ひょっとして?」から、本気で狙いにいくと定めたのは多分この瞬間。
自己ベスト確定で、今の自分は勢いに乗っている。残りは7km。テンションさえ維持できれば、ラストスパートさえかけたことのある距離。条件は揃った。ここまできたら狙うしかない!

終盤戦-2

36km、37km、勢いに乗ってペースを維持する。ダメージがないわけじゃない。でも完全に気持ちが上回っている感じ。
残り5km通過。このまま最後まで、、、。

そこで現れたのは下り坂。
登り坂に滅入っていたランナーには本来オアシスになるはずの坂。
でもそんなに甘くないよね。

ダメージを受けた脚にとっては下りの方がよっぽど響く。
一歩一歩踏み込むたびに、脚全体を激痛が駆け巡る。
登りよりも下りの方が辛いというコトバをまさに実感する。

そして存分に体力と気力を奪ってくれた後にコースは再び登りに。
あっ、ここでガクッときた。
ここまで強気で制覇してきた登り坂と大差があるわけでもないのに、遂にここで屈する。
過去に何度も経験してきた限界フラグ。
自分が目に見えて失速したのが分かる。

案の定登りが終わってもペースは戻らない。
あろうことか給水がまともに喉を通らず、吐き気すらしてくる。

再度時計に目をやる。ラップは4分半まで落ちた。そして残り距離を4分半でいったら届かない。

ここまでか?
もう残り4kmも残っていないっていうのに、ここまで来て、、、。

悔しさよりもなんだか笑えてくるよ。

フィナーレ

ふらつきながら、40km地点のマットを通過。
と同時にサブスリーペーサーの集団に飲み込まれる。集団といっても、既に10人程度になっていたけれども。

そして、ランナーズアップデートをチェックしているだろう仲間たちの事が再度頭をよぎる。
間違いなく期待させちゃってるよね、これ。どう足掻いても届かないところまで落ち込んでいるなら話は別だけれども、タイムだけみれば、40kmまできてまだ圏内にいるんだから。

「諦めるその理由に、本当に納得出来るのか?」
34km地点に置いたスペシャルドリンクに書いておいたメッセージ。33kmの坂で心が折れることを想定して書いておいたものだけれど、そしてそのタイミングでは想定外にも役に立たなかった訳だけれども、今ここでまた思い出す。

ここまできて、ここで諦めて、納得出来るないだろう!

そうだよ。40kmまできて、サブスリーのペーサーと同着なんだよ。
後たったの2kmちょっと。最後までこれについていければ届くんだよ。
せっかくお膳立てをしてくれているんだ。最後まで諦めるな!

ペーサーに飲み込まれたことを逆に利用してペースを取り戻す。
とにかく後はくらいついていくのみだ。

残り2kmをすぎる。9分は残っていない。やっぱり4分半では届かない、か。
でもまだだ。まだついて行けている。ペースは取り戻せたはず。

 

最初のうちはぴったりと追いかけていたけれども、徐々に徐々にペーサーとの距離が離れていく。
まだ大丈夫。離れたといってもまだ目の前にいる。最後にスパートをかけられればまだ届く。だから諦めずに追いかけるんだ。

 

41km通過。
もうラップもチェックしない。ただペーサーの背中を追いかける。
まだ届く。これ以上離されるな。早くトラックよ見えろ。この距離ならまだトラックで追いつける。どんなにへたばっていても、トラック程度の距離ならスパートはかけられる。だから早くトラックに辿り着け!

そんなことを念じながら走っているうちに、見覚えのあるゲートが目に入ってくる。続いてゴールのトラックも。これなら届く!

なけなしの力を振り絞ってラストスパート。
サブスリーのペーサーはもう周囲のランナーではなく、後続ランナーにエールをかけ続けている。その中に自分も含まれている。まだ届くんだと。
トラックに入ったところで時計をチェック。2分は残っていない。だけど、残り距離も400mはないはず。届くはずだ。絶対に届く。

残り200m。再度時計を確認。その時みた数字はもう覚えていない。ただ、この瞬間、間に合うとやっと確信できたことだけは覚えている。
感慨にふける間も無く、そのままゴールまでのラストスパート。
ちょうど前を走っていたランナーがガッツポーズしたのを見た瞬間、気がついたら自分も手を突き上げていた。ゴールする少し前に。
そしてゴールの瞬間、今度はタイムをちゃんと記録に残すため、時計をしっかりと止める。

2:59:35。

公式記録ではないけれども、それがGarmin君が残してくれた今日の記録でした。

ラップ表

速報でも書いたけれども再掲。
(Garmin君計測なので、公式記録とは誤差があります)

スタートロス : 9"36 -
00km-05km : 4'25"16 - 4'13"65 - 4'12"11 - 4'10"50 - 4'14"99 -
05km-10km : 4'11"85 - 4'06"18 - 4'11"00 - 4'08"73 - 4'08"38 - (10km地点補正:8"42) -
10km-15km : 4'05"01 - 4'11"93 - 4'09"38 - 4'10"54 - 4'14"55 -
15km-20km : 4'09"39 - 4'14"09 - 4'14"41 - 4'08"08 - 4'11"11 - (20km地点補正:1"44) -
20km-25km : 4'05"32 - 4'04"31 - 4'11"52 - 4'13"09 - 4'20"69 -
25km-30km : 4'15"20 - 4'16"13 - 4'13"90 - 4'14"98 - 4'19"51 -
30km-35km : 4'15"60 - 4'16"82 - 4'21"35 - 4'24"74 - 4'31"79 -
35km-40km : 4'14"31 - 4'20"51 - 4'15"41 - 4'29"19 - 4'31"21 -
40km-Goal : 4'23"91 - 4'10"58 - 55"28



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Comments

  1. 自分がどのような評価をされているのか知りたくて、「大田原 サブスリー」でググってしまいました。
    お役にたてていたのであれば光栄です。

    2013 年 12 月 2 日 10:15 posted by 田村

  2. > 田村さん
    コメントありがとうございます。
    もしかして、サブスリーペーサーの方でしょうか?

    今回サブスリー達成は、間違いなくペーサーさんの存在なくしてありえませんでした!
    本当にありがとうございました!!

    2013 年 12 月 2 日 19:54 posted by 真琴






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