一生太らない体のつくり方
ランニング関連メディア(雑誌・本・etc)ランナーの皆様にとっても、ウェイトコントロールは大きな関心の的であるはず。いや、むしろ走り始めたきっかけがダイエットだという人も少なくないでしょう。
ということでこの本、石井直方さんの「一生太らない体のつくり方―成長ホルモンが脂肪を燃やす!」。
巷にあふれる眉唾もののダイエット本と違って、理論的で内容的にも信用できそうなものでしたので、思わず一気読みしてしまいました。
結論を一言で言えば「筋トレをして筋肉をつけましょう」ということになるのですが、何故筋トレが必要か、効率よく筋トレをするにはどういうトレーニングが有効かということを理論的に説明してくれている本です。
一生太らない体のつくり方―成長ホルモンが脂肪を燃やす! |
文体は分かり易いですし、ちゃんと理論的に説明されていますので、私みたいに「何故?」というのを納得してからでないと信用できないというような理系人間の方には(理系の方への偏見ですかね?)お勧めです。
逆に、ここで私が(あるいは著者の石井さんが)「ダイエットには筋トレじゃ」と書いたのを無条件に納得できる素直な人や、「理屈はどうでもいいんじゃ!具体的にはどうすりゃいいんだ?」という方には、1冊まるまる実践的な筋トレ方法を紹介してくれるような本を読んだ方がいいかもしれませんが(そんな人には、こっちの実践編の方がお勧めなのかな? こっちは読んでいないですが→一生太らない体のつくり方 スロトレ実践編)。。。
本書の内容を簡単にまとめるとこんなところですかね。
- やせる方法とはつきつめれば、(1)摂取エネルギー(ようは食べる量ですね)を減らす、(2)消費エネルギーを増やす、のどちらかのみ(何を今更、というくらいの基本ですね)
- (1)の摂取エネルギーを減らす方向でのダイエットはリバウンドしやすい→少ない食べ物で効率よく貯蓄しようと体が適応してしまう上(まぁこれもよく言われることです)、筋肉量が減ってしまうため(後述)
- 一日の消費エネルギーの約6割は基礎代謝(何もしないでも消費する、いわば生活していくのに必要なエネルギー)
- 基礎代謝を増やすにはとにかく筋肉を増やすこと
- ただし、筋トレそのものには脂肪を燃やす効果はない
- 運動で脂肪を燃やすには有酸素運動(ランニング、スイム、ウォーキングetc)
- 従って、短期的に脂肪を燃やすには有酸素運動(筋肉量を増やすには3ヶ月程度必要)
- ただし長期的に見れば、筋トレで筋肉をつけて基礎代謝量を増やす方がはるかに効率的(有酸素運動ですべて消費するのかかなり大変)
- 筋トレをやることで成長ホルモンが分泌され、有酸素運動時の脂肪燃焼がされやすくなる→走る前に筋トレをするか、走った後に筋トレをするか。諸説あるでしょうが、少なくとも脂肪を燃やすという観点に立てば、走る前に筋トレをするのが正解
- などなど
さらには、筋トレを短い時間で効率的に行う方法として、最近流行の「スロートレーニング」などにも言及されています(というよりも、スロトレ自体著者の石井さんの提唱しているもの)。スロートレーニングとは、例えばスクワットの場合、3〜5秒くらいゆっくりと時間をかけて行うなど、文字通りゆっくり動作させるトレーニングのこと。実際にやってみると分かりますが、短い時間で結構な負荷をかけることができますよ♪
理論的な話が中心とはいえ別に小難しくはないですし(読みやすいです♪)、ちゃんと具体的なトレーニングメニューも載っていますので色々と参考になりました。
何より内容の、長期的には有酸素運動より筋トレが効率的、というのはいたく納得。何しろ、100km以上走ってそのエネルギーがすべて脂肪燃焼に使われたとしても、それでようやく1kgですからね(これはこの本からの引用では無いですが、一般的にランニングで消費するカロリーは、走った距離(km)×体重(kg)だと言われています。ちなみに脂肪1kg消費するには7000kcal必要)。有酸素運動だけじゃ限界があるというのも納得ですよ。
ちょうど脚を負傷気味で、筋トレもちゃんとやらないとなと思っていたところなので、ちょっとスロトレを少しずつ試してみている今日この頃です♪
ps: 今年も無事、世田谷246ハーフに当選しました。何か、仲間うちの皆さんをみてもおおかた当選しているみたいです(落ちた人も0ではないですが)。今年は倍率低かったんですかね? (後日談:その後落ちていた人もチラホラ見かけるようになりました。やっぱり例年通りかも(^^;))
<関連する投稿>
- スタイリッシュな多機能体重計を買ってみた (2008 年 8 月 27 日)
- 「走れば人生見えてくる」間庭 典子 (2009 年 12 月 1 日)
- 各種エントリーと今年のEKIDENカーニバル (2010 年 8 月 3 日)
- つくばエントリー終了とレースプランと (2010 年 7 月 21 日)
- 4回目の世田谷246ハーフマラソン (2010 年 11 月 21 日)
- 3年がたちました (2010 年 3 月 13 日)
- 世田谷246ハーフの応援に行ってきました♪ (2013 年 11 月 10 日)
- 世田谷246ハーフ 7年目にして初の落選! (2013 年 9 月 12 日)
- 高野進ランニングクリニック2009 (2009 年 9 月 19 日)
- 狙うはサブスリー……のはずが@つくばマラソン (2011 年 11 月 28 日)
Comments
Trackback
- TrackBack URL
- https://run.dot-whim.com/200909/669.html/trackback
この記事に対するトラックバックはありません
おおっ、まさしく今日のランクリでのお話のとおりですね。
男性からのダイエットの質問の回答で、筋肉をつけて基礎代謝を云々とのお話があり、そうか!と少し詳しく話を聞きたかったんですが、真琴さんのブログで納得。なんといいタイミングだったんでしょう。
有酸素運動で筋肉量を増やすには3ヶ月程度必要というのも素直にうなずけます。私が走る前、1,2ヶ月続けてもまったく体重が落ちなかったのに、3ヶ月過ぎたあたりからぐぐっと落ちてきたことに合点がいきます。
今度、読んでみたいと思います(といいながら、真琴さんの要約ですっかり読んだ気になっている...(^_^;)
2009 年 9 月 26 日 21:01 posted by オーリンゲン
> オーリンゲンさん
おぉ、確かにナイスタイミングでしたね。 お役に立てて光栄です♪
筋トレ、なかなかサボりがちですが、こういう話を聞くと、しっかりやらなきゃなと思いますよね。
ちなみに「筋肉量増やすのには3ヶ月」というのは、有酸素運動に限らず、筋トレとかでも全般的にそれくらいかかるようです。
2009 年 9 月 27 日 20:42 posted by 真琴